最近、患者さんから骨盤ベルトについての質問を受けます。
過去にも幾つかの記事やブログで書いていることなのですが、あまりに多いので再度まとめてここに掲載しておきます。
骨盤ベルトというとほとんどの方が「出産で開いた骨盤を締め上げて閉じるためのベルト」だと考えているようですが、そう考えて安易に使用するところから悲劇は発生します。
実際のところ当院に来院される患者さんの中でも、間違った骨盤ベルトの使用方法から余計に状況を悪化させてしまっている方が後を絶ちません。
何が原因でそんなことになってしまうのでしょうか?
- 「出産で開いた骨盤を閉じないと体型が戻りませんよ!」と煽るように溢れている世の中の情報。
- 「とりあえず骨盤ベルトを巻いておけばいいんじゃない?」と安易に提案する世の整体院や助産院の風潮。
- 「ベルトさえ巻いておけば大丈夫よね」と安易に受け入れてしまう世の新米ママさん。
もちろん3.の患者さんに罪はありません。
悪いのは前者の二つです。
このような悪循環を引き起こさないために。
我々整体師の立場として最低限必要なのは、骨盤ベルトの正しい使い方をきちんと患者さんに説明することです。
さらにはそれ以前の問題として、そもそも骨盤ベルトというのは本当に必要なものなのかをしっかり考え、患者さんに対して提案できるかどうかが大切です。
言うは易く行なうは難しで、そういった知識を学ぶ機会というのは意外と少ないように感じます。
整体師の方でも産後の骨盤ベルトに対して正しく指導できる方は少ないように思います。
写真はスクールの講義で生徒さん同士で実際に骨盤ベルトを巻き合っているところです。
大切なのは、骨盤ベルトは患者さんが自宅で自分自身で巻くものだということです。
すなわち我々整体師としては、自分が正しく巻けるかどうかではなく、正しい巻き方を正しく患者さんに教えることができるかどうかが大切になってきます。
「え!すごい!めちゃめちゃ身体が軽く感じるんですけど!!」
正しく巻くことができた生徒さんの素直な感想です。
いたずらに骨盤を締め上げるのではなく、あくまでも筋肉の働きをサポートするのが正しい骨盤ベルトの役割です。
正しく使用することで、当然負担が軽減し、楽に感じるようになります。
そのことを自分自身の身体で理解できればあとは簡単です。
きっと説得力のある自分の言葉で患者さんに伝えることができると思います。
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